日曜日, 8月 17, 2008

「アンソニー ベイルートを喰らう」



ケーブルテレビなどでディスカバリーチャンネルを観られる方にお薦めする。

「アンソニー **を喰らう」は、罪のない観光兼「食」の番組である。ホストのアンソニーは、NYのレストランのシェフらしいが、世界のあちこちに旅をして、三ツ星グルメから町の屋台までいろいろと食べ歩く。先日は大阪の食い倒れ街を紹介していた。

番組の最初を見逃したが、彼は今回、レバノンの首都ベイルートにいた。普通の料理紹介番組を制作放送するはずだったのだろう。
ところが、状況が違った。

滞在中に南部?で、イスラエル兵が殺害・拉致された。それを喜ぶヒズボラ支援派のベイルート市民を彼らは撮影しているが、その時にも彼らの現地サポートがいう。「報復があるだろう。」
そしてそれは現実になった。空港が爆撃され、滑走路が使えなくなった。脱出路を失ったまま、戦争状態に巻き込まれたのである。

現地コーディネイターなどが次々といなくなる中、彼らは外国人用?のホテルに避難し、高台のプールサイドから、眼下の街並が爆撃される様を目撃することになる。わたしは「ホテル・ルワンダ」を思い出した。舞台となったあのホテルの状況だ。
彼らはそのホテルで周囲の状況をレポートし、ブッシュの無能に憤慨し、9日目に米軍の上陸用舟艇と戦艦?ナッシュビルで現地を離れる。

お気楽?な撮影チームが戦争状態からのbailoutを記録することになったのだ。そこのところの、一般的な戦争報道との目線の違いが、番組を興味深いものにしている。
再放送もあるので、この回はぜひご覧頂きたい。お薦めである。