火曜日, 4月 29, 2008

「柿右衛門と鍋島—肥前磁器の精華—」出光美術館

現在開催中である。

仕事の帰りに覗いた。ちょうど学芸員らしい方がどこかの偉い人向けに解説を始めたところだったので、つかず離れず周りにいてありがたく耳学問させていただいた。有田磁器がヨーロッパ向けに輸出の道が付き、それとともにマスプロダクトとして生産の広がりが起きたことと、最近見つかったものなどから過去の作品群の歴史に新たな光が当たったことなどを解説されていたように思う。
面白いのは江戸期の「花見」のモノたちを提重や柿右衛門などを使って再現していたが、そこには宴会の料理のレプリカも出ている。話によればそのレプリカを手に入れるために、出光の人はわざわざ合羽橋まで買い出しに行ったそうである。

展観されているものはよいものが多かったが、大型の鷺の皿が特に美しかった。柿右衛門はその後ヨーロッパで磁器が作られるようになってから現地でレプリカが作られているが、そちらの方が絵柄がより写実的である。西欧の写実主義の影響を実感した。

時間がなくて身損ねたが、宗達のらしい屏風も展観されていた。どこかで見覚えがある。前に見ているはずである。
気がつけば、出光のものはかなり見ているのかもしれない。